農家さんにとっての魅力とは?農家レストランについて調べてみた!
6次産業化の売り上げのうち2%程度の割合を占めているのが「農家レストラン」です。
農家レストランの市場規模は年々増加傾向にあり、6次産業化の事業の一つとして検討されたことがある農家さんも多いのではないでしょうか。
農林水産省が調査したデータによると、都市住民が農村地域で今後したい活動として,農家レストランの利用が直売所に次ぎ第2位となっており、消費者からの関心度も高いことが伺えます。(2011年農林水産省「平成23年版食料・農業・農村白書」より)
今回は「いったい農家レストランってなんだろう?」「どうして農家がレストランを開くの??」という疑問にお答えしていきたいと思います。
農家レストランとは?
「農家レストラン」とは、農家が自分で生産した農作物などを自分で調理して、レストランやカフェとして振る舞う経営形態のことを言います。
「どれくらい自分で収穫した農作物か」は農家レストランによってまちまちですが、基本的には「うちの畑で採れたトマト!」とか「さっき収穫したきゅうり!」と言った具合に、その料理の材料を作った人が、調理まで行うことになります。
【↑岐阜県の農家レストラン「まんま」のお食事】
どんな魅力があるの?
<消費者にとっての魅力>
「普通のレストランとはどう違うの?」と考える人もいるでしょうが、普通のレストランだったら、コックさんは「この野菜はこんな風にこだわって作られたんです!」とか言えませんよね?
「ついさっき自分が収穫してきた、新鮮な野菜だよ!」
ということもできないはずです。
『素材を作った人が調理して作られた料理』
安心で安全で、他の誰にも絶対に作れない、そんな料理が食べられるのが「農家レストラン」の魅力なんです。
そして、普段は出会うことのない生産者と交流するキッカケにもなるので、食べる人はより「食」を楽しむことができるようになるのです。
生産者側も、直接消費者においしさを伝えられる魅力、付加価値を高めて提供できる魅力があります。
<農家さんにとっての魅力>
・所得の向上
自分で販売価格設定できるため、農家さんが利益を出せる価格で提供することができます。
・消費者と直接触れ合い、アピールできる
レストランで提供する食材と通して、自分たちが作る農産物の良さを直接消費者にアピールすることができるため、リピーターやファンを作っていくことができます。
また、レストランに来てくれたお客様の声を直接聞くことで、やりがいや農業経営の喜びを感じたり、マーケティングに活かしていくことができます。
・廃棄野菜を有効活用
味や品質に問題はないのに、ちょっとした傷が付いていたり、形や大きさが規格外でそのままでは卸売りできない農作物でも調理することで新たな価値を付加し有効活用することができます。
・地域活性化
レストランに人が集まることで地域の活性化も期待できます。また、地元で取れた農産物を地元で消費するため地産地消にも貢献できます。
どんな農家レストランがあるの?
「農家レストラン」と一口に言っても、その経営体は様々。レストラン単体のものから、直売所や宿泊施設や収穫体験施設(観光農園)を併設していたり、道の駅の中の一部の施設として農家レストランを設けていているところもあります。
農林水産省のデータによると、農家レストランは北海道や長野県などの県に多いとのこと。
これらの県の農家レストランで提供されているのは、ランチの料理だけではありません。
農家レストランの中にも、「農家カフェ」と銘打ってパフェなどの甘いものを提供してくれるお店があり、これらの農家レストランではその地域のフルーツや生乳を使ったスイーツを提供している場合も多いです。
農家さんが作った、採れたての素材を使ったアイスやジェラート…間違いなく美味しそうですね!
農家レストラン成功のポイント
・集客
農家レストランにおいても集客が成功への最も大きなポイントになります。
集客の方法としては、ホームページやSNS(Facebook、インスタグラム、You Tube)の活用が効果的です。
地域の特産物や旬の食材を使ったメニューを紹介したり、レストランに来てくれたお客様の口コミを紹介するなど、常に情報発信していくことが集客につながります。
・メニュー開発
新鮮で安心・安全な食事を提供するのはもちろんのことですが、特産物や農産物のこだわりをアピールできる独自のメニューが差別化や集客につながります。
・サービス業であるという意識を常に持つ
市外や県外から足を運んでレストランに来てくれたお客様が満足して、また来たいと思ってもらえるようにするために、メニューだけでなく、レストランの雰囲気や提供する器、接客など細部に至るまでこだわり、気を配ることが大切です。
・リピーターを作る
常連客やリピーターの多さがレストラン経営成功の一つの要因になります。
常連客やリピーターが新たなお客様を連れてきてくれたり、口コミで紹介してくれてレストランのPRにつながったりといったことも期待できます。
・外装や内装などの施設空間
古民家を改築したレストランや客席から農村風景が楽しめるなど、メニューそのものだけでなく、メニューを提供する空間全体もお客様の満足度を左右する大きなポイントです。
・経営計画の設計
観光農園と同じく、設備費・人件費といった固定費や初期投資のコストがかかるため、どのくらいの売上高を確保できれば利益が見込めるかといった事前の経営計画を把握しておくことが大切です。
いかがでしたでしたか?
以上のように、農家レストランには独自の魅力や新しい可能性がたくさんあると言えると思います。
農家レストランの運営に興味があるという方は、ぜひ一度お近くの農家レストランに足を運んでみてくださいね!
レストランのホームページの制作や集客でご相談があればMISO SOUPにぜひお気軽にご連絡ください!
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