農業×ペット
こんにちは!MISO SOUPの山岸です。
先日生産者の方と商品開発をしている時にターゲットの話をしていました。
その中で出てきた「ペットをターゲットにするとどうなるのか」という話題についてデータを調べてみると参考になったので、メモ代わりに書きました。
1. ペット産業の推移、傾向

まずこのデータをご覧ください。
農林水産省から出しているデータを船井総研さんがグラフにしてくれたものです。
画像:船井総合研究所
グラフは犬と猫の飼育頭数の推移で、青が犬、オレンジが猫です。
猫はほぼ横ばいですが、犬の飼育数は2008年あたりを境に下がってきており、2016年には猫と犬の飼育数が逆転しています。
一軒家が減った影響か、核家族化が進み散歩ができなくなったためか、騒音対策のせいか、家族化のせいか分かりませんが、屋外でのペットが減少傾向です。

ペット産業が横ばいなのでチャンスがないかと思いきや、こんなデータが。
どうやら動物病院の数は増え続けているようです。
画像:船井総合研究所
ペットは家族も同然。病気になったら病院に行くし、なるべく長生きしてほしいものです。
医療技術も格段に上がっているそうです。

病院が増え、ペットフードもどんどん健康志向に寄った結果、犬猫の寿命も増えてきています。(画像:PEDGE)
平均寿命
1990年 猫4.9歳、犬9歳
↓
2015年 猫14.9歳、犬15.8歳
猫に関しては3倍近く長生きするようになっています。
つまり、1匹のペットにかける生涯費用が高くなっているのです。
ペットの数は増えずとも、ペット産業自体は伸びていると言えます。

矢野経済研究所の推測では今後もペット市場は伸びています。
(画像:矢野経済研究所)
最近ホームセンターのペットゾーンに行くと、人間の赤ちゃんより豊富な商品数があるように感じます。
餌は選びきれないほどの種類があり、買い物客もたくさんいます。
2. 農業×ペット
これからも伸びるであろうペット産業に農業を絡めていけないでしょうか。
から見えるペット産業のキーワードは「長寿」「健康」「家族化」。
いくつか農業者ができそうなペット向け事業アイデアを出してみました。
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①ペットフード用に生産
今までの考え方では規格外野菜やロス商品がペットフード用になっていた。
最初からペットフードになることを想定して生産すれば、コストカット・大量生産が可能になる。
もしペットに最適な栄養素があれば、そこを特化した品種改良野菜も生まれてきてもおかしくない。
ターゲットをペットにして野菜を生産する、そんな農家がいてもいいかもしれない。
健康を考える飼い主の中には、ペットにも産地直送のご飯をあげたいと思っている人もいるだろう。
②ドッグラン×観光農園
果物狩りにきた犬がとても嬉しそうに駆け回っていたのを見たことがある。
室内飼いのペットが増えた昨今、外で思いっきり走れる場所は珍しいのかもしれない。
同じ観光農園ならドッグランやペットが自由に遊べる場所がある観光農園が選ばれるかも。
農業は農産物だけでなく広い土地も資源の一つ。
③かじり木、デンタルケア
果樹の剪定で出た枝を販売。
鳥やげっ歯類はデンタルケアや歯を削るためにひたすらに噛む。剪定で出た枝をかじらせてあげると夢中になって噛み続ける。
薪にならないサイズは捨てていたかもしれないが、小動物にとってはいいおもちゃになる可能性がある。
④お土産×ペット用
各地域から、特産物を使ったお土産開発の相談がくる。
観光客の人がターゲットとなることが多いが、その足元にはペットはいないだろうか。
今ペットは家族化が進み、飼い主と同じものをあげたい、着せたいという需要が高い。
茨城で焼き芋を食べたら、ワンちゃんも一緒に焼き芋を食べさせたい。そんな時代が来ている。
ワンちゃん用のサイズやパッケージの焼き芋があればきっと一緒に購入してくれることだろう。
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上記のアイデア以外にもペットをターゲットにするとガラッと事業が変わりそうですね。
皆さんも色々試してみてくださいね。
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